金箔とはどんなものでしょうか?

時に、ちょっと値の張るお洒落なお料理やスイーツにも乗っている「金箔」とは、いったいどんなものなのでしょうか。お寺やお城の壁や天井に貼られていたり、仏像を彩っていたりするものと同じものなのか、果たして本物の金なのか、どうやって作るのか、食べてもいいのか・・・など、いろいろな疑問をお持ちの方もいらっしゃることでしょう。「金箔」とは本物の金で、金色の薄い紙状のものではありません。実際の金を薄く伸ばして作られるもので、いわゆる24金から作られるものを「純〜」と呼び、よく利用されるものでは約95%が金の成分で、加工のため若干の銀や銅が混ぜられています。作り方としては、まず素材をいったん機械である程度の薄さまで伸ばします。この時の薄さは数マイクロメートル(1000分の1ミリ)になっています。

その後箔打ち機と呼ばれる機械を用い、最終的には0.2から0.3マイクロメートルの薄さにまで伸ばしていきます。現在では機械が使われていますが、かつては木槌で打って伸ばすというのが製法でした。江戸時代には加賀藩の特産物となり、今でも国内生産の9割以上が石川県の金沢市で作られていて、国の伝統的工芸品にも指定されているものです。金は安定した物質で、銀などと比べて色が変わりにくいことからも分かるように錆びにくいものです。また金箔は金自体が非常に伸びやすい性質を持っているからこそ作られるもので、化学薬品などを加えて伸びやすくしているものでもないため、食べたり口に入れたりしても悪い影響を及ぼすものではないのです。

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